目次
比べて傷ついた夜に
また比べてしまったね。
誰かの細さ。
誰かの若さ。
誰かの整った輪郭。
画面の向こうの誰かと、
今日の自分を並べて、
静かに傷ついてしまった。
そんな日なのだと思う。
鏡の前でため息が出る日もある。
服の線が気になって、
昨日食べたものを思い返して、
もっと違う身体だったならと願ってしまう。
けれど、少しだけ思い出してほしい。
この身体は、
責められるためにここにいるのではない。
この身体は今日まで私を運んできた
この身体は今日まで、
私を運んできてくれた。
眠れない夜も。
不安で重たい朝も。
笑えなかった日々も。
何度も心が沈んだのに、
呼吸をやめず、
立ち上がれない日には横たわったまま、
それでも生きる側にいてくれた。
私が責めてしまう日にも、
黙ってここにいてくれた。
身体は採点されるためにあるのではない
私はいつから、
身体を採点するようになったのだろう。
細いか。
美しいか。
若く見えるか。
人に好かれる形か。
けれど身体の役目は、
点数を取ることではない。
生きること。
感じること。
抱きしめること。
歩くこと。
涙を流すこと。
ここに在ること。
それだけで、もう十分に尊い。
今夜だけは責める手を止めよう
もし今日、好きになれないなら、
無理に愛さなくていい。
ただ、これ以上傷つけないであげよう。
醜い。
だめだ。
変わらなきゃ。
その言葉を、今夜だけでも置いて、
今日も生きてくれてありがとう。
しんどかったね。
それでもここにいてくれてありがとう。
そう言えたなら、それでいい。
身体との和解は、
好きになることから始まらない。
責める手を止めることから始まる。
私の身体へ
今日は鏡を見なくてもいい。
ゆるい服を選んでいい。
温かい飲み物を飲んでいい。
早く眠っていい。
明日、少し違う光の中で、
また見えるものがあるかもしれない。
私の身体へ。
完璧じゃなくていい。
誰かにならなくていい。
あなたは、
ここまで私を運んできた、
たったひとつの舟だ。
今夜は叩かず、
静かに休ませよう。
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