「薬を多く飲みたい」と言っても怒られない場所|本当の気持ちを話せる薬局

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カラン・・・とベルが鳴った

カラン。

小さなベルが鳴る。

一人の人が、おそるおそる薬局へ入ってきた。
「……薬を飲みたくなってしまって」
言葉はそれだけだった。

羊の薬剤師は、驚かない。

叱らず。
責めなかった。

ただ静かに椅子を引いた。
「来てくれてありがとうめぇ。」

それが最初の言葉だった。

「飲みたい」は「飲んだ」と同じではない

薬を決められた量より多く飲みたい。
そう思う瞬間があります。

そのこと自体に罪悪感を抱き、
「こんなことを言ったら怒られる」
「また問題を起こしたと思われる」
「薬を取り上げられる」
そう考えて、誰にも話せなくなる人もいます。

しかし、
気持ちと行動は同じではありません。

「飲みたい」
その一言を誰かに話せることで、
行動に移さずに済むことがあります。

怒られない場所とは

「怒られない場所」と聞くと
何でも許される場所を想像する人もいるかもしれません。

私はそうは思いません。

怒られない場所とは、
安全を一緒に考える場所です。

薬局の羊は聞きます。

「まだ飲んでいませんか。」
「薬は今どこにありますか。」
「一人で安全を保てそうですか。」

必要なら、
医師。
薬剤師。
家族。
救急。
その人につながる方法を一緒に考えます。

決して、
「大丈夫、大丈夫。」
だけでは終わりません。

気持ちを否定しない

羊は、
「飲みたくなるなんてダメです。」
とは言いません。

代わりに、
「そう思うくらい苦しかっためぇ。」
と言います。

否定しない。
でも、
危険も放っておかない。

この両方が大切なのだと思います。

「役に立てる」が心を支えることもある

薬局には、
お茶があります。
花があります。
本があります。

そして、
小さなお手伝いがあります。

「今日は、お花のお水をお願いできますか。」

「ありがとう。」

たったそれだけで、
心が少し落ち着く人もいます。

役に立つことが、
人の価値ではありません。

それでも、
誰かと同じ場所にいて、
「ありがとう」
と言われることは、

孤独を少し軽くしてくれることがあります。

Silent Lighthouse の薬局

私は、
こんな薬局を書いてみたいと思いました。

薬を飲ませる場所ではなく、
安心を処方する場所。

薬だけではなく、

休息。
温かいスープ。
睡眠。
散歩。
創作。
誰かとの会話。

そうしたものも、
回復を支える大切な処方箋として扱う薬局です。

人は怒られない場所で本当のことを話せる

「飲みたくなってしまって。」

その一言から、
今日という一日を守れることがあります。

本当のことを話せる場所があること。

私は、
それも医療の一つの力なのではないかと思っています。

だからSilent Lighthouseの薬局には、
こんな看板があります。

「飲みたい」と言っても怒られません。
「飲みたくない」と言っても責められません。
ここでは、まずあなたの安全を一緒に考えます。

大切なお知らせ(免責事項)

この記事は、創作作品『Silent Lighthouse』の世界観を通して、薬や回復について考えるエッセイです。
医学的な診断・治療・服薬指導に代わるものではありません。

薬の量や飲み方は、自己判断で変更・中断・追加せず、必ず医師・薬剤師の指示に従ってください。

「決められた量より多く飲みたい」と感じたとき

その気持ちを一人で抱え込まないでください。

信頼できる家族や友人、主治医、医療機関などへ相談してください。

まだ飲んでいない段階でも、助けを求めて構いません。

すでに多く飲んでしまった場合

症状の有無にかかわらず、速やかに119番へ連絡するか、救急医療機関を受診してください。

意識がもうろうとしている、呼吸がおかしい、けいれんがあるなどの症状がある場合は、ためらわず救急要請をしてください。

つらい気持ちが続くとき

「飲みたい」という気持ちが繰り返し起こる場合は、それ自体が支援を受けてよいサインです。

主治医や地域の精神保健福祉センターなどへ相談してください。

もしこの記事を読んで苦しくなった場合は、読むことをやめて構いません。

あなたの安全がこの記事を読み終えることよりも大切です。


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