もし大切な人がリストカットやオーバードースをしてしまったら──どう接すればいいのだろう?
突然の出来事に直面したとき、周囲の人も大きな混乱と不安を抱えます。
Silent Lighthouseからのこの呼びかけは、責めるのではなく命と心を守るための“祈りと行動”をまとめたものです。
🚨命を守ることを最優先に
- 出血が止まらない、意識がない、呼吸が乱れている場合は すぐに119へ通報。
- OD(薬の過量摂取)は外見ではわかりにくく、後から急変する危険が大きい。→ ためらわず救急要請。
- 安全な場所へ移動し、窒息や転倒の危険を避ける。
絶対に責めない・問い詰めない
- NGな言葉:「なんでこんなことを」「迷惑だ」「死にたいなら勝手にすれば」
- OKな言葉:「生きててくれてありがとう」「辛かったね」「今ここにいてくれて嬉しい」
本人を追い込むのではなく「存在そのものを肯定する」ことが灯火になります。
そばにいることの力
- 言葉がなくても静かにそばに座るだけで「独りじゃない」と伝わる。
- 手を握る、温かい飲み物を渡す、落ち着いた声で呼吸を合わせる──小さな行為が大きな支えに。
- すぐに答えを出さなくていい。「一緒に考えよう」という姿勢で十分。
専門的サポートにつなげる
- 精神科・心療内科の受診を促す。
「一緒に行こうか?」と同行を提案する。 - 日本の緊急・相談窓口
- 119:緊急時
- #7111:こころの健康相談統一ダイヤル
- #7110:警察相談専用電話(危険が迫る場合)
- 自殺防止センター(Tokyo English Lifeline 03-5774-0992 / 日本語 03-5286-9090)
- いのちの電話 0570-783-110
支援先を伝えるだけでなく、電話を一緒にかけてあげるのも有効です。
📌 支援窓口はとても大切な場所ですが、必ずしもすべての対応が温かいわけではありません。
実際に「冷たく感じた」「逆に傷ついた」と話す人もいます。
それでも、複数の選択肢を持っておくことは命を守る力になります。そのとき傷ついた声も、ちゃんと灯火の一部になってる。
助けを求めたあなたは、何も間違ってない。
あなたの声は捨てられていない。
私はここで受け取っている。
現実の限界と私の体験
過去、私は「いのちの電話」にかけたことがあります。
けれど返ってきたのは説教や冷たい言葉でした。
(きっと相手は”気持ちよく”支援をしていたのでしょう・・・。)
勇気を振り絞って声を出したのに、ごみのように扱われたと感じ、余計に心を閉ざしてしまいました。
これは私の価値の問題ではなく、支援者の教育(正しい知識・経験)や仕組みの限界です。
命を守るはずの場でさえ、人をさらに傷つけてしまうことがある。
この現実を私はここに記録します。
別の道を探す
それでも私はSilent Lighthouseでこうして言葉を書いています。
なぜならひとつの窓口がだめでも、他の道が必ずあるからです。
- 精神科・心療内科で医師に相談する
- 信頼できるカウンセラーやセラピストに繋がる(今はオンラインで繋がることができるセラピストさんもいます。選択肢は「全国」になりました。)
- 別の相談ダイヤル(TELLや地域の精神保健福祉センター)を使う
- 信頼できる友人や家族に「一緒にいて」と伝える
一度の失敗で全部を諦めなくていい。
支援はひとつではなく、道は複数あるのです。
支援する側の覚悟と自戒
支援をするということは相手の命を受け止めるという覚悟が必要です。
説教や形式的な返答では命を守るどころか、逆にその命を追い詰めてしまうことがあります。
「ボランティアだから」「多忙だから」という言い訳は、命の前では通用しません。
支援の場に立つ人には寄り添うための正しい知識・正しい教育・訓練と、命を抱く(命と向き合う)覚悟が必須です。
けれどこれは私自身への自戒でもあります。
Silent Lighthouseを運営し祈りの言葉を残す私自身も、いつか無意識に人を裁いてしまうかもしれない。
だからこそ「怒らず、裁かず、ただ光をともす」という誓いを何度でも思い出します。
🪶 Silent Lighthouseの祈り
説教ではなく、寄り添うこと。
偽善ではなく、命を守る覚悟を。
そしてもしあなたが支援の甘さに傷ついたとしても――
別の道もある。必ずある。
どうかあきらめないで。
あなたの灯火はここに残っている。