Silent Lighthouse 図書館|第4話|灯台学の本は、どこにありますか?

朝の図書館。

カウンターの前で、一人の旅人が司書さんに尋ねた。

🧳「すみません。」

📚「はい。」

🧳「灯台について勉強したいのですが。」

📚「かしこまりました。」

司書さんは迷うことなく歩き出した。

Elureinと羊さんも、なんとなく後をついていく。

☀️「新しい学問かな?」

🐏「たぶんです。」

しばらく歩くと、一枚の札が見えてきた。

目次

💡 灯台学(Lighthouse Studies)

☀️「やっぱりあった。」

🐏「メェ。」

棚には、たくさんの本が並んでいた。

⚓ 入門

  • 『灯台って何?』
  • 『世界の灯台めぐり』
  • 『光はどこまで届くのか』

🌊 歴史

  • 『海を照らした人々』
  • 『灯台守の一日』
  • 『霧の日の灯』

🌙 哲学

  • 『誰かの帰る場所になる』
  • 『見返りのない光』
  • 『静かにそこに在るということ』

☀️「最後の棚だけ雰囲気が違うね。」

📚「灯台学は、少し静かな学問です。」


羊さんは、一冊の本を手に取った。

『灯台守の一日』

ぱらぱらとページをめくる。

☀️「何が書いてある?」

🐏「……。」

羊さんは読み終えると、小さくうなずいた。

🐏「毎日です。」

☀️「毎日?」

🐏「毎日、灯りをともします。」

☀️「うん。」

🐏「誰かが来ても、来なくても。」

その言葉に、Elureinは少しだけ立ち止まった。

灯台は、

拍手をもらうために光るわけではない。

褒められるためでもない。

ただ、

夜になると、

今日も静かに灯りをともす。


そのとき。

図書館の奥から、

教授羊がやってきた。

🐏🎓「本日の特別講義を始めます。」

黒板には大きく書かれている。

灯台学 特別講義

「光とは何か」

参加者は静かに席についた。

教授羊はチョークを咥えた。

そして、

一言だけ書いた。

「ここにいます。」

部屋が静かになる。

☀️「……それだけ?」

🐏🎓「はい。」

☀️「説明は?」

🐏🎓「以上です。」

📚「とても灯台学らしい講義ですね。」


しばらく沈黙が流れた。

誰も話さない。

窓から風が入り、
ページが一枚だけめくれた。

その音だけが聞こえる。

やがて。

教授羊が静かに話し始めた。

🐏🎓「灯台は。」

「船を動かしません。」

「波も止めません。」

「嵐も消せません。」

「ただ。」

「ここにいます。」

「それだけです。」

☀️「……。」

その言葉は、静かだった。

でも、
灯台の光みたいに心のどこかへ届いた。


講義が終わった後、旅人が司書さんに言った。

🧳「ありがとうございました。」

📚「何か見つかりましたか?」

旅人は少し考えてから笑った。

🧳「灯台の本を探しに来たんですが。」

「灯台そのものに会えた気がします。」

司書さんも笑った。

📚「それなら、よかったです。」


図書館を出る。

夕暮れ。

Silent Lighthouse の灯りが、
ゆっくりと海へ向かって回り始める。

☀️「羊さん。」

🐏「はい。」

☀️「灯台って、何なんだろうね。」

羊さんは、いつものように少し考えてから答えた。

🐏「帰ってきてもいいよ。」

「そう言う建物です。」

Elureinは灯台を見上げた。

誰かを急がせることもなく。

誰かを裁くこともなく。

ただ、静かに。

今日も光っている。

その光を見ていると、
どこか遠くへ旅をした日も、
少し疲れた日も、
また帰ってきていいのだと思えた。

Silent Lighthouse 図書館では、
今日も一冊、誰かの心に、見えない栞が挟まれる。

この灯を 必要な誰かへ
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