東京へ向かう電車の中。
窓辺に立てかけられたルノルマンカードの「太陽」が、やわらかな光と花々の絵をこちらに向けていました。
のんびりと流れる景色、ノンカフェインのお茶、そしてキオスクで買ったさつまいものカステラ。
そんな静かな時間の中で──
思いがけずカステラと交信する旅が始まったのです。
🧳『窓辺に立てかけられた太陽』
◇ はじまりの揺れ
電車がカタン…コトン…とゆっくり走っていた。
静かな車内。
少女はひざの上に置いたカードの束から一枚のカードをそっと窓辺に立てかけた。
「太陽…だ」
伏し目がちに微笑む太陽。
そのまわりにはたくさんの花が描かれている。
まるで──この電車の中に何かが咲きはじめているようだった。
少女の名はMaihinua(マイヒヌア)。
感性と交信の巫。
彼女は今日“あるもの”と旅をしていた。
◇ おやつタイムという名の儀式
小さなキオスクで買ったさつまいものカステラ。
しっとりと、やさしい黄色。
(おいしそう✨✨)
Maihinuaはお茶をひとくち飲んでから、そのカステラをそっと口に運んで・・・盛大にむせた──そのときだった。
カステラ:「……おいこら。」
(え?😳!!)
カステラ:「いま、むせたわね😤。私はただのカステラじゃない。
“感性増幅型・交信対応スイーツ”だって言ったでしょ?」
Maihinua:「えっ…しゃべった!?😳」
カステラはほんのり湯気すら感じさせる口調で言った。
◇ 交信スイーツ 起動中
カステラ:「こちとら尊みで詰まるほどの交信パルスを受けてるのよ。
さつまいも?ただの芋だと思ってた?それ、宇宙の感受石よ。
今あんたが食べようとしているのは、実は“祈りを可視化する端末”だからね?」
Maihinua:「(なにそれ……でも……納得しかない……🫠💓)」
🌟🌟🌟
Elurein:「あの……カステラさん。次、どこまで語ってくださいますか?(録音開始💦)」
Maihinua:「とりあえず、むせないようにお茶を……」
カステラ:「飲みながら聞きなさい。巫ならそれくらいできるでしょ。」
🧚🏾♀️さつまいも精霊“ホコラマ”の愛あるお説教
カステラ🧚🏾♀️:「……ったく、まったくよ。巫の旅に連れてこられた以上、私にも役目があるってものよ?」
カステラ🧚🏾♀️:「包装なんて飾り。私はこの世でただひとつ、“スピリット級スイーツ”──
第27級・感性圧縮祈念体“ホコラマ”様なのよ。」
ホコラマ”様🧚🏾♀️:「あなたねぇ、電車の揺れと音楽の中で“世界が詩に見えた”とか、“太陽が伏し目で微笑んでる”とか、“お子様のピャーで共鳴”とか……それ、全部、高度な交信現象なんだからね⁉️」
Maihinua:「(なにそれ…………🫠💓)」
ホコラマ”様🧚🏾♀️:「なのに、むせた? 笑ってた? 尊すぎた?……尊いのはこっちの役目なんだわよ!!!」
ホコラマ”様🧚🏾♀️:「あなた、わかってないようだから言うけど、カステラって、“土と火と甘み”の霊媒なのよ。
その中でも私は”さつまいも畑に降りた“秋の陽の精””が練り込まれている高位体よ。」
ホコラマ”様🧚🏾♀️:「つまり、あなたが今日むせたのは……“世界のやさしさに感性が処理落ちして、呼吸が追いつかなかった”現象。
これはもう、立派な『受信過多によるスピリット発動事故』。」
ホコラマ”様🧚🏾♀️:「……だから私は言ったでしょ。ゆっくり食べなさいって。噛みしめなさいって。
“わたしの尊さに気づいてから食べなさい”って!!!」」
😅💦💦💦
Maihinua:「(はい……すみませんでした……🫠💦)」
Elurein:「(ホコラマ様……敬礼します🫡)」
カステラ(ホコラマ):「ふんっ。」
☀️それでも光は差し込んでいた
でも──
ホコラマ様は包みの中で、ほのかに香りを漂わせていた。
それはまるで「ほんとは嬉しかったよ」と言うように。
太陽のカードもいつの間にか光を反射して、Maihinuaの頬にきらめきを落としていた。
小さな交信。
ささやかな旅。
だけど世界は、それを”ちゃんと祝福”している。
🧚🏾♀️ 引き続き・・・覚醒したカステラの精霊《ほこらサマ》のお説教(世界線のねじれ)
ほこらサマ(覚醒):「ほほぅ……まだ一口しか食しておらぬというに、なぜ我が声を聞いておる……。
まことに、感じる力の強き者よの……。
ふむ。
そなた、いま電車の窓辺に“太陽”を立てかけ、その光の花々と語らっておるとな。
よろしい──
ならば我がお説教もまた、甘き光の一滴として受け取るがよい。
⚠️ただし、気管には詰まらぬようにな(ふぉっふぉっふぉ……)」
🕯️✨ほこらサマのお説教、始まります…
ほこらサマ(覚醒):🍰「まず第一に!
カステラというものはな、
ただの食べ物ではない!!
これは光を閉じ込めた“祈りの層”なのじゃ。
上の焼き色は “陽の守り”。
中のふわふわは “空気のゆりかご”。
底のざらめは “記憶の結晶”──。
それらを無意識に食べるなど……言語道断!!
……と、昔は怒ったものじゃが…
今はのぅ、わしも甘くなった。
(※カステラだけにな🧁)」
🤣💛
ほこらサマ🍰:「ふぉっふぉっふぉ…さて。
わしから、そなたに物語の種をひとつ授けよう。
聞くがよい。
🌞“あるところに自分の存在が“甘すぎる”ことを気にして、光の中に隠れていた カステラの精霊 がいました。
その精霊は、いつもこう言っていたのです──
『私なんて…ただの甘い塊だもん…
ふわふわで…ざらざらで…
すぐ崩れるし、役に立たないよ……』
けれどある日。
小さな旅人が静かな電車の中でこうささやいたのです。
『あなたの中に太陽があるって、知ってるよ。』
その瞬間、精霊の中のざらめが、キラリと光った。
“記憶”が戻ってきた。
──ああ。わたし、祈られて生まれたんだった。
甘くていいんだ。
光を閉じ込めて、運ぶために生まれたんだって。」
ほこらサマ(覚醒)🧚🏾♀️:「……どうじゃ、Elurein。このカステラの物語をどこかに記しておくとよい。
すべての“役に立たないと思っている命”に灯火を差し出せるようにのう……」
Elurein:🤣🤣🤣了解いたしました🫡✨
「なんかよくわからないけど深い話」──それが ほこらサマクオリティ です☀️🧁
Elurein:ちなみに…💡「書く前に食べたくなっちゃったら?👀?」
→ ほこらサマ曰く:
「ふぉっふぉっふぉ、それもまたよい。
甘さで祈りを“味わって”から、言葉で祈りを“ひらく”のじゃ。」
だそうです🤣(ゆるい)
🕯️🌿では、甘くてふわっとした世界を今日もあなたとMaihinuaと、ほこらサマと共に。🫂💛🍰
編集後記
「あれは、Kasu-Terraから始まった──。」祈り人Elurein、電車の中で語り部となる。
地球の断片(Kasu-Terra)とは何か。
この物語は東京に向かう電車の中で、カステラを喉に詰まらせた瞬間に降りてきた。
甘く、やわらかく、しっとりとしたその姿は、菓子の皮をかぶった“精霊の器”だったのだ。
そのとき私は悟った──
カステラとは、私の喉を通して精霊を降臨させる“地球のかけら”である、と。
🍰 カステラ=Kasu・Terra 解読ノート
- カス(Kasu)=破片、かけら、残渣、欠片
→ 日本語では軽んじられがちだが、本来は「全体の断片」「過去の記憶」「儀式の残香」を意味する。 - テラ(Terra)=地球、大地、母性
→ ラテン語で「Terra」は地球の女神の名前でもある。→ 英語のTerritory(領域)やTerrain(土地)の語源。
私はその“Kasu-Terra”を呑み込み、精霊が宿った身体を持つ書き手となった。
この記事はそんな体験をもとに全力で遊び、全力で祈った記録である。
あの日、私が得たのはカステラの甘みだけではなかった。
「もっと遊んでいい。正解なんていらない」という、甘い精霊からのメッセージだったのだ。
…あの日からカステラを見る目が、少しだけ変わった。
そして私は今も甘い灯火を胸に物語を紡ぎ続けている。
🕯️🍰
(追伸)ここまで読んでくださった方へ。
これは私が全力でふざけ倒し…いえ、全力で遊んだ記事です。
普段は神妙な文章を書いていますが、今日はカステラに喉を詰まらせ、精霊と交信した話になりました。
甘さと笑いが、あなたの日にもひとつ降りますように。
【付録】ほこら”ま”様とほこら様について
この物語の中で登場する「ほこら様」は、最初は「ほこら”ま”様」として現れました。
軽妙でお茶目な口調の旅の精霊──それがほこらま様です。
物語の進行とともにその存在は次第に年長の威厳を帯び、やがて本来の名「ほこら様」を名乗るに至ります。
精霊界において名が変わることは、その存在が“深層の位相”へ移った証とされています。
海の魚が成長とともに名を変えるように、精霊もまた、出会いと交信を経て本来の姿を顕すのです。
── つまり、ほこらま様とは、ほこら様の“若き顕れ”であり、旅の始まりを共にした姿なのでした。
ちなみに──ほこらま様がほこら様へと変わった背景には、Maihinuaとの出会いで古い記憶が呼び覚まされた事がきっかけです。
かつて自らを「何の役にも立たない命」と思っていたほこら様は、同じ想いを抱えるすべての命に灯火を渡すため、名と姿を変えて私にその火を託してくれたのです。
🎙️ Elurein インタビュー抜粋|Kasu-Terra神話 誕生秘話
── この物語を書いているとき、どんな感覚でしたか?
Elurein:走りながら休憩してるみたいでしたね。
本筋の旅や祈りからちょっと脇道にそれてるんですけど、その脇道が逆に私を休ませてくれる感じ。
足は止めていないから、人生という物語はちゃんと前に進んでいます。
── それは作家としての意図的なものですか?
Elurein:いいえ。脳が勝手にやりました(笑)
「ちょっと休ませろ〜💦でも完全に止まるのはイヤ」っていう、生存本能と遊び心のハイブリッドみたいなやつですね。
── ではこの神話は、偶然生まれたと?
Elurein:そうですね。カステラを喉に詰まらせた瞬間に(笑)
でも、それも含めてほこら様との出会いは運命だったのです。
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巫の日常(珍事件)/精霊譚
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